材料工学科 研究室紹介
新エネルギー材料科学研究室では、「資源」「環境」「エネルギー」をメインテーマとしています。「資源」は「エネルギー」を生み出し、「エネルギー」は「環境」を悪化させる一因となる可能性があり、「環境」の改善には多くの「資源」を必要とします。
それらを相互に成立するためには、様々な研究開発と技術革新が必要です。また、我々の身の回りで使われている工業製品の多くは、高機能且つコンパクトになってきており、それに加えて環境負荷を低減化したものになってきています。それらを支えている材料は、活性の高い貴金属やレアメタルです。
しかし、これらの元素は可採埋蔵量が少ないため、需要の増加に伴い顕著な価格の高騰や資源の枯渇に瀕してしまいます。しかし、これらの元素は、工業製品の使用と共に無くなってしまうのでしょうか？答えは“NO”です。一度、工業製品として使用された元素は、工業製品の中に“備蓄”されていると考えることができます。
つまり、“備蓄”された元素を分離・回収する技術開発こそが、省資源国の我が国の工業を支える重要であると考えます。このことから廃工業製品や原子力発電から排出される使用済核燃料に代表される“都市鉱山”に備蓄される希少元素は、持続可能な発展に欠くことができない貴重な資源です。本研究室では、「エネルギー」「環境」から排出される有用な「資源」を“高効率”且つ“高純度”に分離・回収するための先進的な分離技術および環境改善技術、次世代エネルギープロセスなどを開発・創生しています。
- 抽出クロマトグラフィ法による使用済核燃料からの希少元素分離・回収に関する研究
- ハイブリッド分離技術によるレアメタル分離・回収技術開発
- 無機－有機複合型イオン交換体の開発と諸物性に関する研究
- イオン液体を用いた希少元素回収技術と電気化学特性に関する研究